室温を適度に調整。賢いエコライフ

 ササクラの放射空調をおすすめします。

OSKグローバルビジネスプロモーション(GBプロ)では、企業の優れた製品、商品の紹介のプレゼンテーションの場を設けています。今回は株式会社ササクラの放射空調について同社の担当:前羽室長よりいただいたお話を紹介します。概要は以下の通りです。

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本日は、当社、ササクラの放射空調システムについてご紹介します。細かな技術の話だけではなく、この空調がこれからの建物や働く環境にとって、どんな意味を持つのかという点も含めて、お話ししたいと思います。

改めまして、株式会社ササクラで放射空調に携わっております前羽です。このような機会をいただき、ありがとうございます。どうぞよろしくお願いいたします。

私たちが目指しているのは「気がつかない冷暖房」

私たちが放射空調で目指しているのは、ひとことで言えば「気がつかない冷暖房」です。しかも、ただ気がつかないだけではありません。我慢しない省エネを実現することをコンセプトにしています。

そもそも、冷暖房そのものを味わいに建物へ来る方は、ほとんどいらっしゃいません。皆さんはその空間で、仕事をしたり、勉強をしたり、話を聞いたり、展示を見たりするためにその場にいます。

だからこそ、本当に良い空調環境とは、空調の存在を意識しない環境だと私たちは考えています。たとえば、次のような状態です。

  • 暑くない
  • 寒くない
  • 風が気にならない
  • 足元が冷えない

そのうえで、従来の空調に比べて、30%から60%程度の省エネが期待できる。これが放射空調の大きな特徴です。

ササクラという会社について

水・熱・音の3つの分野を手がけています

笹倉という会社は、「水」「熱」「音」の3つの分野を事業の柱にしています。

まず「水」の分野では、海水を淡水化するプラントを手がけています。たとえばサウジアラビアでは、海水を淡水に変え、多くの方々の生活用水を支える設備を納入しています。海水をくみ上げ、発電所の余剰蒸気を活用して蒸発・凝縮させ、淡水をつくる仕組みです。

「熱」の分野では、そうした設備の中核となる熱交換技術を応用し、陸上向けの製品開発を行っています。そして「音」の分野では、騒音防止事業などにも取り組んでいます。

この3つの技術領域が、実は放射空調にもつながっています。

放射空調の研究は2005年から本格化しました

2005年に、大阪・西淀川に「ささくらテクノプラザ」という開発拠点をつくりました。メーカーとして、新しい製品をお客様と一緒に考え、検証し、育てていくための施設です。

この中に放射空調を設置し、私たちは長年、「感じない快適さ」をどう数字で表すか、どんなデータで示せるかを検証してきました。快適というのは感覚的な言葉ですが、そこをきちんと技術として見える化していこう、という取り組みです。

なぜ今、放射空調なのか

背景にあるのは脱炭素と生産性の課題です

放射空調が注目される背景には、大きく2つの社会課題があります。ひとつはCO2削減、もうひとつは生産性の向上です。

京都議定書の頃から、CO2削減は世界的なテーマでしたが、今はさらに強く求められています。2030年、2050年に向けて、建物のエネルギー消費をどう減らすかは避けて通れない課題です。

特にオフィスビルなどでは、エネルギー消費の大きな割合を空調が占めています。つまり、空調を見直すことが、そのままCO2削減につながるということです。私たちのシステムは、そこに対して大きな効果を発揮できると考えています。

ただし、ここで大事なのは、省エネだけでは不十分だということです。快適性や生産性を落としてまで省エネを進めても、それは本当に良い空調とは言えません。

これからの空調には、次の3つを同時に実現することが求められています。

  • 快適性
  • 生産性
  • 省エネ

日本の生産性を考えると、空調の役割は小さくありません

講演の中でも触れましたが、日本の労働生産性は国際的に見ても厳しい状況にあります。時間当たりでも年間でも、まだまだ改善の余地が大きい。そうした中で、建物の中の環境、特に空調環境が働き方に与える影響は決して小さくありません。

たとえば、次のような小さなストレスは、集中力や作業効率に大きく影響します。

  • 暑い
  • 寒い
  • 風が当たる
  • 足元が冷える

だからこそ、空調は単なる設備ではなく、人のパフォーマンスを支えるインフラとして考える必要があると思っています。

笹倉の放射空調の歩み

始まりは1980年代でした

私たちの放射技術の歴史は、実は1980年代にさかのぼります。当時は、ブラウン管モニターなど発熱の大きい事務機器の熱を処理するために、机まわりに放射の考え方を取り入れた製品を開発していました。

1990年には、トヨタ自動車様に600枚導入した実績もあります。ただ、当時は「パソコンの近くに水を通す」という考え方がまだ受け入れられにくく、広く普及するには至りませんでした。

そこで開発者が考えたのが、「これを天井に持っていけば、冷暖房に使えるのではないか」という発想です。ヨーロッパでの普及事例も参考にしながら、天井放射パネルとして進化させていきました。

そして2012年には、大型オフィスビルで本格採用され、そこから日本でも放射空調が広がっていきました。

さまざまな建物で採用が進んでいます

これまでに、オフィス、研究施設、図書館、文化施設、庁舎など、さまざまな建物で採用いただいてきました。

たとえば、次のような施設です。

  • TOTOミュージアム
  • 島津製作所の本社ビル
  • YKKの本社ビル
  • 江崎グリコの研究開発施設
  • 図書館
  • 市庁舎

新築だけでなく、建物の用途や求められる環境に応じて、放射空調が選ばれているのが特徴です。

特に印象的なのは、こうした建物のホームページや紹介資料の中で、私たちがお願いしたわけではなく、お客様自身が「放射空調」を価値として紹介してくださっていることです。これは単なる設備採用ではなく、その空間の魅力の一部として評価いただいているのだと思います。

放射空調とは何か

空気を強く動かさずに熱をやり取りする仕組みです

では、放射空調とは何か。ポイントは、空気を強く動かさずに、熱を直接やり取りするということです。

よく例に出すのが太陽です。太陽と地球の間には空気がありませんが、朝日が差すとすぐ暖かさを感じます。あれが放射のイメージです。

私たちのシステムでは、金属製の天井パネルの裏側に配管を通し、夏はやや冷たい水、冬はぬるめの温水を流します。すると、パネル表面の温度がコントロールされ、その面と人との間で熱のやり取りが起こります。

冷房時は、人の体表面温度より低い面があることで、人体から熱が移動し、涼しく感じます。暖房時は、寒い外気や冷えた壁面に比べて熱の奪われ方が少なくなるため、じんわり暖かく感じます。

つまり放射空調は、冷たい風や熱い風を強く出すのではなく、熱の移動のしかたを上手にコントロールする空調なのです。

放射空調の特徴

快適性と省エネを両立できる理由

放射空調には、いくつかの大きな特徴があります。

  • 設定温度を緩やかにできる
  • 比較的常温に近い水温で運転できる
  • 搬送動力を抑えやすい
  • 風が当たりにくく、静かで快適
  • 湿度をコントロールしやすい
  • 足元が冷えにくい

一般的な空調に比べて、冷房では従来より少し高めの設定でも同じ快適性が得やすく、これは省エネに直結します。

また、たとえば冷房でも20℃前後、暖房でも28~30℃程度のぬるい水で運転できます。大きなエネルギーをかけなくても、十分な冷暖房効果が得られるのは大きな利点です。

さらに、熱を運ぶのに空気ではなく水を活用するため、搬送動力を抑えやすいというメリットもあります。風を強く吹き出さないので、風が当たらない、音が静か、足元が冷えにくい。この点は、実際に体感された方から高く評価いただいています。

天井と床の温度差が小さいことも快適さにつながります

通常の暖房では、暖かい空気が上にたまりやすく、足元が冷えることがあります。しかし放射空調では、室内の上下温度差が小さく、天井と床の温度差をかなり抑えることができます。

これは、単に「なんとなく快適」という感覚の話ではありません。実際に測定データを取ると、暖房時でも上下の温度差がごく小さく、非常に安定した室内環境がつくれていることがわかります。

足元だけ寒い、頭のあたりだけ熱がこもる、といった不快感が少ない。これも、放射空調ならではの快適性のひとつです。

ササクラの強み

性能・施工性・安心感にあります

放射空調にもさまざまなタイプがありますが、ササクラの強みは大きく3つあります。

  • 種類が多く、設計の自由度が高い
  • 性能が高い
  • 構造がシンプルで施工しやすい

たとえば窓際は夏に暑く、冬に寒くなりやすいので、そこには性能の高いパネルを配置し、室内側は空間デザインに合ったものを選ぶ、といった使い分けができます。

また、性能が高ければ必要面積を抑えられるので、結果として製品代だけでなく、工事費や部材費も抑えやすくなります。

さらに、特殊な技能や特殊工具を必要とせず、市販の部材を活用しながら施工できるように設計しています。これは現場にとっても大きなメリットです。

規格づくりや測定環境の整備にも取り組んできました

放射空調がまだ一般的でなかった頃は、性能評価の基準が十分に整っていませんでした。条件によって性能値の見え方が大きく変わってしまうと、使う側も設計する側も安心して採用できません。

そこで私たちは、業界団体の立ち上げにも関わり、ヨーロッパの規格を参考にしながら、放射空調の評価基準づくりを進めてきました。

また、本社の近くには性能を測定するための施設も整え、数値で確認できる体制をつくっています。さらに、負荷計算、流体解析、BIMデータ対応など、設計事務所や建築関係者の皆様が導入しやすいような支援も行っています。

「省エネになる」だけでは足りません

本当に大事なのは生産性です

ここはぜひ強調したいところです。空調の価値を考えるとき、省エネだけでは片手落ちです。

実際に、オフィスの温度を上げて電気代を少し節約しても、その代わりに作業効率が落ちてしまえば、経済的には大きな損失になります。つまり、「我慢して省エネする」ことが、必ずしも合理的とは限らないのです。

快適性を犠牲にすると、集中力が落ち、知的活動の質が下がり、結果として生産性の低下につながります。だからこそ、これからの空調には、省エネしながら快適性も守り、生産性も支えることが求められます。

その点、放射空調は、風の不快感を抑えながら快適性を高め、省エネにもつながる。私はここに、これからの空調の大きな可能性があると考えています。

海外でも放射空調は広く採用されています

ヨーロッパでは、放射空調はすでにかなり一般的です。また、インドや韓国でも、オフィスビルや公共施設、研究施設などで採用が進んでいます。

海外の事例でも、消費エネルギーの削減だけでなく、満足度の向上や建設コストを含めた全体最適の面から評価されているケースがあります。日本でもこれから、こうした考え方はさらに広がっていくのではないかと思います。

これからの建物に必要なのは、快適・省エネ・生産性の同時実現です

最後になりますが、私たちが放射空調を通じてお伝えしたいのは、空調は単なる設備ではなく、人が快適に過ごし、しっかり働き、建物全体の価値を高めるための仕組みだということです。

これからの時代、CO2削減は当然必要です。でも同時に、働く人、学ぶ人、集まる人にとって快適で、生産性を落とさない環境をどうつくるかがますます重要になります。

放射空調は、その3つ、つまり快適性・省エネ・生産性を同時に実現できる可能性を持った技術です。ぜひ一度、言葉だけではなく、実際に体感していただければと思います。

本日はご清聴ありがとうございました。

前羽 誠 株式会社ササクラ 室長 / 機器事業部 / 放射空調推進室大阪

お問い合わせは下記よりお願いいたします。

https://www.sasakura.co.jp/contact?category=6