協働型ロボットのアウトライン ミニシンポジュムでの報告

6月18日(火曜日)(一社)大阪府産業支援型NPO協議会主催、大阪府商工労働部後援で協働型ロボットの中小企業における導入と活用と題しミニシンポジュウムが開催されました。

そのうち、協業型ロボット、とりわけAIロボットについての説明をHKテクノロジー(株)のSmart FAプロジェクトマネジャーの後藤一徳氏から行ってもらいました。

以下はその概要です。

なお、報告の状況の動画はyou tubeをご覧ください。

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皆さん、こんにちは。私はHKテクノロジーの後藤と申します。本日は協働用ロボットについて詳しくお話しいたします。

話の内容

今日お話しする内容は、以下の4つです。

  1. 産業用ロボットの変遷
  2. 協働用ロボットの特長と産業用ロボットとの違い
  3. 最新型協働用ロボット(AIコボット)の特長
  4. AIコボットの導入事例

産業用ロボットの変遷

まず、産業用ロボットの変遷についてお話しします。

1950年代~1970年代

1950年代の高度経済成長期には、自動車の普及とともに、鉄鋼業で専用機を使った大量生産が始まりました。これが産業用ロボットの最初のスタートです。1970年代にはオイルショックがあり、原材料費が高騰し、製造コストを下げる必要が生じました。この結果、ライン生産方式が登場し、産業用ロボットの普及が始まりました。

1980年代

1980年代には、産業用ロボットの構造が油圧式からサーボモーターを活用した小型化・高速化が進みました。特に自動車産業での組み立て工程や塗装工程、電気部品の実装機などで産業用ロボットが商品化されました。この時期には、産業用ロボットが多くの産業で利用されるようになりました。

1990年代

1990年代には、世界的なIT化の進展により、半導体製造などでも産業用ロボットが使われ始めました。この時期には、日本製の産業用ロボットが世界市場でトップクラスのシェアを占めるようになりました。日本製ロボットは、その精度と信頼性から多くの国で使用されるようになり、輸出も盛んになりました。

2010年代~

2015年頃から、専用ラインでの産業用ロボットの適用限界が来ており、協働用ロボットの開発が加速しました。これにより、食品、化粧品、医薬品、物流、外食などのサービス業でも協働用ロボットの活用が広がり、労働力の不足に対する期待が高まっています。協働用ロボットは、様々な産業での応用が進んでいます。

協働用ロボットの特長

次に、協働用ロボットの特長についてお話しします。産業用ロボットと比較しながらご説明します。

性能面の違い

産業用ロボットは重たいものを持ち、速く動かせる性能に優れています。一方、協働用ロボットは可搬重量25キロや速度の遅さが特徴ですが、専用ラインの適用限界から少量多品種生産に対応するために開発されました。協働用ロボットは、軽量で柔軟な動きが可能で、人との協働作業に適しています。

協働作業

協働用ロボットは、人と直接物を渡したり、工具を渡したりする協働作業ができるように設計されています。大量生産には産業用ロボットが優れていますが、中小企業の多品種生産には協働用ロボットが適しています。これにより、作業の効率化と安全性の向上が図れます。

最新型協働用ロボット(AIコボット)

次に、最新型協働用ロボット、特にAIコボットについてご説明します。

AIコボットの特長

AIコボットの最大の特長は、標準でAIカメラを搭載していることです。これにより、物を「見る」ことと「知る」ことができるようになりました。従来の協働用ロボットでもカメラとソフトウェアを統合することで同様の機能を持たせることができましたが、AIコボットはそれを標準搭載しているため、システムインテグレーターを使わずに自分たちでAIを活用する仕組みを作ることが可能になりました。

移動とランドマーク基準

AIコボットは、ロボット基準の座標だけでなく、ランドマーク基準で座標を作ることができます。ランドマーク基準とは、ロボットが作業を行う場所にあらかじめ設置された目印(ランドマーク)を基準にして座標を設定する方法です。これにより、多少位置がずれても正確に物を掴むことができます。

例えば、物を掴む際にランドマークを基準にすることで、位置がずれても正確に物を取り扱うことが可能です。従来のロボットは固定された位置でしか作業ができませんでしたが、AIコボットは移動しながらも正確に作業を行うことができます。これにより、工場内のレイアウト変更や作業場所の変更にも柔軟に対応できます。

また、ランドマーク基準により、ロボットの設置や設定が簡便になります。従来は、ロボットの位置や作業範囲を細かく調整する必要がありましたが、ランドマーク基準を用いることで、これらの作業が大幅に簡略化されます。これにより、導入コストや時間の削減が期待できます。

導入事例

最後に、AIコボットの導入事例についてお話しします。

活用例

協働用ロボットは、素材の供給、加工機のワークセット、溶接作業、ねじ締めなどの組み立て、外観検査、パレタイジングなど様々な分野で活用されています。また、無人搬送システム(AMR)と協働用ロボットを組み合わせて使用することで、より柔軟な作業が可能になります。

無人搬送システム(AMR)との組み合わせ

無人搬送システム(AMR)は、工場内で物を自動で運ぶロボットです。このAMRと協働用ロボットを組み合わせることで、工場内の柔軟性と効率性が飛躍的に向上します。具体的には、AMRが物を運び、協働用ロボットがその物を受け取り、加工や組み立てを行います。この連携により、人手を大幅に削減しつつ、高精度で安定した作業が可能になります。

例えば、製品の部品をある場所から別の場所に運ぶ作業を考えてみましょう。従来であれば、人が物を運んで配置し、ロボットが固定された位置で作業を行う必要がありました。しかし、AMRと協働用ロボットを組み合わせることで、AMRが物を運んで正確な位置に配置し、協働用ロボットがその物を受け取って作業を行うことができます。これにより、作業効率が大幅に向上し、工場内の物流がスムーズに進むようになります。

また、AMRと協働用ロボットの組み合わせは、製品の品質管理にも貢献します。例えば、AMRが物を運んでいる間に、協働用ロボットがその物の品質を検査し、不良品を早期に発見することができます。これにより、製品の品質を高く維持することができます。

このように、AMRと協働用ロボットの組み合わせは、工場内の様々な作業において大きなメリットをもたらします。

将来展望

2030年には、製造業において38万人の人手不足が予測されており、国内の工場の生産工程の自動化が急務となっています。協働用ロボットの活用が、皆様の会社における労働力不足解消の一助となれば幸いです。

結び

本日は、協働用ロボットについて詳しくお話しさせていただきました。ご清聴ありがとうございました。協働用ロボットの導入が、皆様の会社の効率化と生産性向上に役立つことを願っています。

後藤一徳氏への連絡方法

  1. メールアドレス:hk.s-fa@hk-tech.co.jp
  2. 問合せフォーム:https://www.hk-tech.co.jp/smartfa/contact
  3. 電話番号:078-922‐5555